介護職は未経験や資格がなくてもできる仕事といわれていますが、実際に働いてみると必要とされる知識や経験に戸惑うことも少なくありません。また思った以上に介護職は苦労することも多く、「割に合わない」と感じることもあるかもしれません。ただ、介護職は今後なくてはならない仕事であることから、働く介護職の人たちに対し様々な面でサポートする動きが出てきています。これから介護職として働こうと考えている人のために、ぜひ事前に知っておいて欲しい助成金や給付金の制度を詳しくご紹介します。

介護職で資格を取ろうと考えているなら給付金がもらえる

介護職は未経験、資格がなくても就労可能な仕事ですが、資格があることで知識が増え、現場で直接利用者の介護をすることが可能になります。ただ、研修を受けるためには講座を開設している専門学校などに通う必要があり、入学金やテキスト代も必要になります。そのため、資格を取りたくても金銭的な問題からなかなか受けることができないという人も少なくありません。給付金の制度は、介護職にこれから就こうと考えている人、また介護職で働いていて資格を取りたいと考えている人をバックアップするものです。

助成金や給付金は国と自治体のものがある

助成金・給付金制度は、国(厚生労働省)と各自治体でそれぞれ設定されています。国からの給付金は主にハローワークを通し、これから介護職で働きたいと考えている人に必要となる資格を取得するために必要となる費用をサポートしてもらえるものです。また各自治体で独自に資格取得のために必要となる受講資金をサポートする助成金や給付金制度もあります。自治体によって対象となる資格や講座には違いがあります。自分が必要な資格が対象となっているかどうか確認してから受講することが必要です。

注意!給付金は資格を取得した後に支払われる!

給付金を利用して資格を取ろうと考えている場合、注意したいのが給付金が支払われるタイミングです。介護職員初任者研修の場合は受講後に申請することで「特定一般教育訓練給付金制度」(受講料の最大40%が返金)が利用可能となっています。さらに専門性の高い資格については「専門実践教育訓練給付金」の対象となっていれば最大70%の受講料が返金されます。ハローワークを通しての受講の場合には、雇用保険の加入期間が必要年数あるかどうかなども条件となるため、受講する前に確認しましょう。また事業所で働いていて資格を取りたいと考えている場合には、自治体での貸付金制度や給付金の制度が利用できることがあります。どちらにしても先に受講料を支払う必要があることに注意が必要です。また、貸付金の制度は教材費などにも利用できますが、返金が不要となるためには事業所での勤務実績など条件がいくつもあるため、利用する際にはよく確認しておきましょう。

資格を取るために専門学校の制度を利用する方法もある

介護の資格を取る場合には、資格取得の講座を開設している専門学校で学ぶ必要があります。ただ、無資格でこれから資格を取りたいと考えている場合、働きながらではなく先に専門学校に通って資格を取ってから就職するという方法もあります。専門学校によっては費用負担のために特待生制度などを採用し、費用の負担を軽減可能なところもあります。資格があることで、就職時に有利になったり、給与に上乗せがされる可能性もあります。将来の選択肢を増やすためにも、今の状況でどれが自分に合った資格取得の方法なのかをきちんと比較することも大切です。

今後も介護職の資格はバックアップが増える予定

介護職に関する資格の給付金については、さらに見直しがされ、補助される割合も高くなる可能性があります。すでに取得した資格については対象になりませんが、今後キャリアアップのために資格取得を考えているならよく調べてぜひ利用しましょう。